診断事例
風災による瓦の浮きあがりについて
台風の際には、風下側の棟を越えた辺りで、風が渦を巻いて揚力により桟瓦が持ち上がってズレたり浮上ってしまう被害が発生する場合があります。台風は南からの風が多いので、北面が被害を受けやすい傾向にあります。台風の際は風上側に被害が起きると思われがちですが、実際は揚力の発生する風下側に被害が集中しています。風向きと揚力に関する図を作成しましたので、添付の図でご確認ください。最新のガイドライン工法で施工された屋根は揚力に対する耐久性がありますが、風災の被害は、土葺き屋根や桟瓦に緊結釘があまり打ってない古い屋根で発生しやすい傾向にあります。
対策と屋根修理の方法
・点検の際、その場で簡単に修理可能な場合は、コーキングを併用して野地板などに緊結して修理できる場合もあります。
・ズレたり浮上っている範囲が数枚の場合でも、修理に関しては、同じ場所に再度被害が起きることが無いように、少し多めに瓦をめくってしっかりと緊結する工事をお勧めします。
・ガイドライン工法で施工すれば、今後風災による瓦の浮き上がりの心配はほとんどありませんので、被害と屋根の劣化状態によっては、葺き替え工事をご検討いただく場合があります。
・風災の被害が明らかな場合は火災保険が適用されるケースがありますが、保険に関しては保険会社とお客様の契約ですので、まずは火災保険のご契約者様が保険会社にご相談いただく必要があります。
※調査料0円とうたいながら、後から法外な成功報酬を請求する火災保険専門の悪徳業者とのトラブルが多発しています。屋根の不具合のご相談は、信頼できる「岐阜県瓦屋根診断技士会加盟店」または「全国瓦工事業連盟加盟店」にご相談下さい。
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