診断事例
雪災による棟の倒壊について
大雪の際には、融雪時に棟が倒壊してしまう被害が発生する場合があります。この積雪による棟の倒壊は、棟が北側へ倒れる事が多い傾向にあります。要因としては、屋根の南面の雪が早く融けるため、残った北側の雪が夜間に冷えて棟に凍り付いてしまい、後日北側の雪が落ちる際に棟を引っ張ってしまい、棟が北側へ倒壊してしまいます。
最新のガイドライン工法で施工された屋根は積雪に対する耐久性がありますが、雪災の被害は、棟の葺き土が生土で施工されている高い棟で発生しやすい傾向にあります。経年劣化により葺き土の固着力が低下していることや、昔は屋根の雪切(棟の両側で雪に切れ目をいれる)をして棟を雪から守ったが、最近は屋根の雪下ろしをしなくなってきている事も要因となります。
対策と屋根修理の方法
・新しく施工する際は、ガイドライン工法で施工すれば、今後雪災による棟の倒壊の心配はほとんどありませんので、南蛮(又はセメント系の葺き土)や乾式工法での施工をお勧めします。
・平部がガイドライン工法でない場合、お客さんの予算によって、ガイドライン工法で施工するか、従来工法で施工するかを相談する必要があります。
・新しく施工する際は、棟を低くする提案をする場合もあります。
・雪災の被害が明らかな場合は火災保険が適用されるケースがありますが、保険に関しては保険会社とお客様の契約ですので、まずは火災保険のご契約者様が保険会社にご相談いただく必要があります。
※調査料0円とうたいながら、後から法外な成功報酬を請求する火災保険専門の悪徳業者とのトラブルが多発しています。屋根の不具合のご相談は、信頼できる「岐阜県瓦屋根診断技士会加盟店」または「全国瓦工事業連盟加盟店」にご相談下さい。
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